ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

【鎌倉薪能】能解説 狂言「墨塗(すみぬり)」


 

野村裕基
和泉流 野村 裕基(撮影:政川 慎治​)

 

遠国の大名(シテ)が都での訴訟が解決したので、領地へ戻ることにします。そこで太郎冠者(アド)を連れ、親しくしていた女(小アド)へ暇乞いに行きます。別れを聞いた女は涙を流して悲しみますが、太郎冠者は、女が目に水をつけて泣いたふりをしていることに気付きます。大名に告げてもわかってもらえないので、太郎冠者は水の器を墨の入った器と取り換えて…。
 

誤って顔に墨を塗ってしまう話は、平安時代の平貞文、平中の滑稽談として有名でした。『源氏物語』「末摘花」の幼い紫上と光源氏が戯れる場面でも、平中の話をふまえた会話がなされます。その滑稽談とは、平中が水で目を濡らし泣いたふりをしていたのを女が見破り、水入れに墨を入れたという話で、『古本説話集』などに見えます。ちょうど狂言の男女が入れ換わっている展開です。

江戸時代初期の狂言役者 大蔵虎明の記した『わらんべ草』には、徳川家康の前で<墨塗>を演じた際に、囃子方や地謡、見物人にまで墨を塗ったという逸話が見えます。

本曲ならではの演出にご注目ください。狂言らしい明るい喜劇です。

能解説:中司由起子
(法政大学能楽研究所兼任所員)

 

狂言「墨塗」

 シテ(大名)  :野村 裕基(狂言方 和泉流)
 アド(太郎冠者):内藤 連
小アド(女)   :中村 修一
 後見      :月崎 晴夫

 

 

 

>>「鎌倉薪能」TOPページへ戻る<< 

Adobe Reader<外部リンク>

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)

いすゞ自動車<外部リンク>

メーカーズシャツ鎌倉<外部リンク>

▼過去鎌倉薪能の配信映像はこちら 鎌倉市観光協会Youtube<外部リンク>

あいざかまくら<外部リンク>

ホテルメトロポリタン鎌倉<外部リンク>

レ・ザンジュ<外部リンク>

サカクラ<外部リンク>

まめや<外部リンク>

プリンスホテル<外部リンク>

鎌倉パークホテル<外部リンク>

江ノ電<外部リンク>

明治安田生命<外部リンク>

 

主催:鎌倉市観光協会
共催:鎌倉市
後援:神奈川県、鎌倉宮
​協力:株式会社JTB横須賀支店