せんこさんそう
【日本遺産041】
製薬会社「ワカモト製薬」創業者の
長尾欣彌が別荘とした建物で
鎌倉山の頂上部に位置します。
飛騨高山の民家を移築・改築して
昭和9年(1934年)に完成しました。
建物から、杉木立の間に鎌倉の海が
扇形をした湖のように見えることから
扇湖山荘と名付けられました。
高名な作庭家・小川治兵衛によってデザインされた
美しい日本庭園も圧巻です。
長尾夫妻は晩年扇湖山荘に籠もりますが
1967(昭和42)年に長尾よねが死去すると
間もなくして山荘は大林組の所有となりました。
その後、料亭「鎌倉園」として営業をしますが
数年で閉店。
1981(昭和56)年に三和銀行が取得し
三菱銀行に引き継がれて研修所として使用された後、
2010(平成22)年に鎌倉市へ寄贈されました。
現在、鎌倉市の管理のもと、建物、庭園
並びにこれらを取り囲む自然環境が一体となって
鎌倉山の良好な市街地環境の一端を担っています。
春と秋に行われている庭園の一般公開は、現在中止しています。
(公開については検討中)