えいしょうじ
【日本遺産020】
開基/英勝院 開山/玉峯清因
1636(寛永13)年、
江戸幕府の初代将軍徳川家康の側室であった
お勝の方(後の英勝院)を開山として
水戸徳川家が、祖先の太田道灌(※1)の
屋敷跡と伝えられる場所に創建した、
鎌倉唯一の尼寺です。
英勝寺の裏山には
立派な代々の住職の墓地があります。
軒に十二支のある仏殿や
繊細な彫刻や装飾を施した山門、
祠堂、唐門(祠堂門)、鐘楼などは、
建てられた当時のまま残っています。
江戸時代は水戸徳川家の庇護を受けて栄え、
かつては境内の奥に御殿があり、
番所や役人の居所が建つという
武家屋敷のような姿でした。
そのため今日もお堂などに
三つ葉葵の紋を見ることができます。
お勝の方は道灌の四代の孫・康資の娘で、
水戸藩の初代藩主となった
徳川頼房の養母です。
第一世庵主(※2)は
頼房の娘・小良姫(清因尼)で、
以降は水戸徳川家のお姫さまが
庵主を務めました。
そのため水戸様の尼寺と称され、
法要に際しては
徳川将軍菩提寺の増上寺などから
僧が派遣されました。
1923年の関東大震災で倒壊した山門は
市内の他所に移されていましたが、
2011(平成23)年に
境内の元の場所に再建されました。
※1 江戸城を築いた室町時代後期の武将
※2 尼寺の主である尼僧(尼の住職)
【東光山 英勝寺】
国指定重要文化財(建造物)
鎌倉市指定天然記念物
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