じょうちじ
【日本遺産012】
開基/北条宗政、北条師時
開山/兀庵普寧、大休正念、南洲宏海
1281(弘安4)年、
鎌倉幕府第5代執権北条時頼の子
宗政の菩提を弔うために建てられた
臨済宗円覚寺派の禅宗寺院。
苔むした参道の階段と
鐘楼のある山門が印象的な
鎌倉五山の第四位の寺。
浄智寺創建は円覚寺と同様の時期で、
この頃から14世紀後半(南北朝)にかけてが
鎌倉禅林の盛時です。
開基が北条貞時の次に執権となった
宗政の子・師時でもあり、
1323(元亨3)年に行われた
貞時13 回忌の際には、
参加した僧侶は200人を超え、
建長寺、円覚寺、寿福寺の三寺に次ぐ
規模を誇りました。
しかし現在は、
総門・山門(鐘楼)・庫裏・仏殿(曇華殿)
が残るのみです。
山門は鐘楼を兼ねた珍しいもので、
1340(暦応3)年の銅鐘がおかれています。
仏殿には、室町時代に作られたという
三世仏坐像が安置されています。
(県の重要文化財)
むかって左から
阿弥陀・釈迦・弥勒の各如来で、
それぞれ過去、現在、未来を意味する
といわれています。
仏殿の近くには、鎌倉一の大きさの
コウヤマキやハクウンボク(※1)があり、
ゆたかな緑におおわれた境内は
国の史跡に指定されています。
境内の奥には、岩を削った鎌倉ならではの
やぐらも見ることができます。
やぐらの中には石仏のほか、
鎌倉七福神のひとつである布袋像が
ユーモラスな姿で佇んでいます。
また、小説家・澁澤龍彦の墓があることでも
知られています。
※1 沙羅双樹といわれている
【金寶山 浄智寺】
国指定史跡
神奈川県指定重要文化財(建造物)
鎌倉市指定天然記念物
鎌倉三十三観音第31番
鎌倉二十四地蔵第12番