小町通り沿いに店舗を構える鬼頭天薫堂
日本を代表するお線香「毎日香」や現代香の原点である香水香「花の花」を作り出した調香師、鬼頭勇次郎氏が創設した「鬼頭天薫堂」。鎌倉店は1985(昭和60)年、小町通りに店を構えました。現社長の榊原教文さんはそのオープン当初の社員とあって、今でも当時のことを鮮明に覚えています。
「私は立上げから4年半ほど鎌倉店にいましたけど、お客様のいない中で最初の2年くらいは非常に苦労したのを覚えています。市内のお寺さんに顔を出したり、店頭でお香を立てて存在感を出したり、何しろ無我夢中で『お香』の普及に努めました」
そんな中、今なお根強い人気を誇る「玉芝(たましば)」や「老松(おいまつ)」は榊原社長が考案したヒット商品。「2つともオープンして1年くらいで作った商品です。苦労しましたが、開発するのはとても楽しかったですね!」と白い歯をこぼします。
ヒット商品「玉芝」と「老松」を手にする榊原社長
2018年、33年ぶりに装いを新たにリニューアルした鎌倉店。昔と違い、最近は若い観光客や外国人客の利用が増えているそうですが、「天薫堂のお線香じゃなきゃダメだと常連さんから声をかけられるのが本当にうれしい瞬間ですね」と語気を強めます。
鎌倉店のオリジナル商品も人気
鎌倉店では、香文化に馴染みを持っていただこうと、3階のワークショップスペースで「香りを楽しむ会」(毎月第3木曜日/1回目13時、2回目14時30分 1回3,000円)などを開いています。初心者の方にも門戸を広げ、御家流の香道を楽しく体験できる活動として展開しています。
お土産や普段使いはもちろん、魅力あふれる香道の伝統を多くの方々に受け継いでもらうための文化活動にも力を入れています。興味のある方は気軽に参加してみてはいかがでしょう。
香炉が並ぶ店内
明るく開放感のある店舗
住所:鎌倉市雪ノ下1-7-5
電話:0467-22-1081
営業:10時~18時
定休:年中無休
H P:http://www.tenkundo.co.jp/<外部リンク>