海あり、山あり。
賑わう門前町があれば、ローカルな雰囲気漂う路地もある。
気の向くままに、まちを歩けば「何かある」のが、鎌倉のいいところ。
たとえ定番のコースであっても、歩いてみると、また違った景色が発見できるかもしれません。
街道沿いのショップに立ち寄ったり、浜辺の夕景をしばらく眺めてみたり。
鎌倉のまちを歩いて、あなただけの景色を見つけてください。
contents
鎌倉駅から鎌倉大仏へ。王道ルートをあえて歩いてみる
佐助一丁目の交差点角で、おいしい朝ごはんに出合う
シャキシャキ!朝採り野菜が並ぶストアに寄り道
ひとつめの目的地「銭洗弁財天」に到着
あちこちにある案内板を目印に、次は「高徳院」へ
小径をあちこちめぐって鎌倉駅まで
「歩いてみたら、何かが見つかる」鎌倉の魅力
紹介するコースは、旅の起点になる「鎌倉駅」から、鎌倉大仏が待つ「高徳院」まで。
道中、金運にご利益があるといわれる「銭洗弁財天」に立ち寄ります。
単純に目的地をめざして歩けば約40分の、気軽なコースです。
観光コースとしては、短すぎず本格的すぎない、ちょうど良い距離ではないでしょうか。
鎌倉駅から、「高徳院」がある長谷方面へ向かうには、駅西口からスタートします。
鎌倉駅の西側に広がるエリアは最近「裏鎌倉」とも呼ばれ、注目のショップが集まっています。
右手に時計台を見ながら、そのまままっすぐ、鎌倉市役所先のトンネルへ。
ひとつめの目的地「銭洗弁財天」は、トンネルを抜けた先にあります。
交差点で信号待ちをしていると、軒先にメニューが出ている日本家屋を発見しました。
瓦屋根の軒先には、風にたなびく軽やかなのれん。
覗いてみると、なんとも素敵な雰囲気です。
取材協力/朝食喜心 kamakura/ Viajes inc.
時間制で予約をする店でしたが、ちょうど席が取れました。
鎌倉野菜を刻む音、土鍋から炊き上がる香り、格子からこぼれる光の清々しさ…
こんなに素敵な朝ごはんが食べられるなんて、歩いてみて大正解ですね。
取材協力/サスケストア鎌倉
朝ごはんを食べ終えて出てみると、向かい側に野菜が並ぶ店を見つけました。
「焼いただけでも美味しいですよ」の声に誘われて、ちょっと味見。野菜の甘み、滋味深い味わいに驚かされます。
鎌倉旅のおみやげに、朝採れ野菜を買って帰るのも、ツウで良いですよね。
佐助の交差点から銭洗弁財天までは、ちょっとしたウオーキング気分で。
急坂を登っていくと、くり抜いた岩屋戸が見えました。
ここが目的地のひとつ目「銭洗弁財天」です。
岩屋戸の向こうはどうなっているのか、ワクワクしますよね。
ひんやりしたトンネルを抜けると、たくさんの鳥居が並んでいます。
この鳥居の先の洞窟に湧き出すのが、鎌倉五名水に数えられている銭洗い水。
「この水で洗うとお金が増えて戻ってくる」として名高く、そのための洗い場があります。
まずは本宮にご挨拶。
線香とロウソクをお供えしたら、神秘的な雰囲気が漂う奥宮の銭洗い場へ。
弁財天に福寿開運を祈りながら、お金を水で清めます。
霊水で清めたお金は財布に戻し、有意義に使うのが良いそうです。
さらに金運・財運を上げたいのなら12日に1度巡ってくる巳(み)の日がおすすめ。
ここへおまいりする時は、あらかじめカレンダーを調べておくといいですよ。
銭洗弁財天を出てから、歩くこと約20分。
個性的な看板や、店先に並んだ大仏グッズなど、大仏をデザインした案内板が増えてきます。
目的地にどんどん近づいているこの感じ、ワクワクしますよね。
参拝客の先に、ついに「鎌倉大仏」の姿が。
恋する人にやっと会えた、そんな気分になります。
大仏の高さは11.312メートル。
見上げれば、歌人・与謝野晶子が美男と詠んだというのも納得の凛々しさです。
「高徳院」からは、ショップが並ぶ長谷通りや、おしゃれな由比ガ浜大通りを通って鎌倉駅へ。
寄り道せずに歩けば約30分の道のりですが、道中には楽しみがいっぱい。
狭い小径をあちこち覗いて、カフェに寄って…。
足が向くままに、鎌倉のまちを楽しんでください。
鎌倉駅を出発し、銭洗弁財天、高徳院とめぐった今回のコース。
道中では、鎌倉らしいような、らしくないような場所やモノを多く見つけました。
コンパクトながらも、日々進化を続ける鎌倉のまち。
電車やバスで訪れる観光も趣があるけれど、歩いてみると、思いもよらない発見や、知らなかった場所に出会えるかもしれません。
「歩いてみたら、何かが見つかる」
鎌倉を歩けば、旅の楽しさが、きっと何倍にも膨らみますよ。